『韓国語文法 語尾・助詞辞典』が本棚のラインナップに加わり “韓国語文法書4兄弟”が勢ぞろい!

これまでデスクの本棚を飾っていた韓国語文法書3冊。

①『NHK出版 これならわかる韓国語文法』

②『アルク 標準韓国語文法辞典』

③『三修社 韓国語文法辞典』

この3冊だけでも総ページ数が2101ページもあり、十分なボリュームだ。

 

『韓国語文法 語尾・助詞辞典』(スリーエーネットワーク)

“韓国語文法書4兄弟”(※勝手に命名)を揃えたい欲求を抑えきれず、新たに手に入れたのが『韓国語文法 語尾・助詞辞典』(スリーエーネットワーク)だ。

 

「元々はこの原書の前身にあたる2001年版を愛用していたのだが、常々これに日本語訳が付いていたらもっと便利だろうと思い続けていて、苦労する覚悟で、という言い回しはこの辞典の例文にもある表現なのだが、翻訳することにしたのである」(訳者)

今回は、訳者の五十嵐孔一教授がこう語るように、内面から湧き上がる欲求を出発点として完成した文法翻訳書の3つの魅力をご紹介する。

 

3つの魅力①「語尾・助詞にフォーカス」

まず何よりタイトルからも分かるように、「語尾」「助詞」に重点が置かれている。

 

例えば、スーパーに行くたびに耳にする終結語尾「- 더라」(ドラ)。

 

무스카트 값이 비싸더라.
マスカット カプシ ピッサドラ
マスカットの値段が高かったよ。

 

この「ピッサドラ」を何百回耳にしたことか。

 

『韓国語文法 語尾・助詞辞典』では、豊富な例文と共に、以下のように解説されている。

①経験して新たに知った事柄を回想して述べることを表す。

②過去の事柄についての感嘆を表す。

③過去の事柄の記憶をたどりながら自問する調子で述べることを表す。

 

3つの魅力②「例文の一部と共に表示される索引」

さらに、本書の魅力の一つが索引だ。

ふつうは「- 더라」とだけ記載されるが、

本書では「- 더라【나를 찾아왔더라.(私を訪ねて来たよ)】」と例文の一部と共に表示される。

“索引” を読んでいるだけでも勉強になるし、楽しい。

 

3つの魅力③「他に載っていない表現も多数収録」

また、他の韓国語文法書に載っていない表現も多数収録されている。

 

ただ、「アルク『標準韓国語文法辞典』とどちらを先に買ったらいいですか?」とアドバイスを求められたら、『標準韓国語文法辞典』をまずはおすすめするだろう。

内容的には甲乙つけがたいし、そもそも編集方針が違うので単純に比較することは難しいのだが、比較的新しいこともあり、読みやすさ、調べやすさの点でアルク『標準韓国語文法辞典』に軍配が上がる(※あくまで個人的な感想です)。

 

もちろん“韓国語文法書4兄弟”を揃えて、それぞれの解説の違いを味わうのが一番だ。

韓国語文法は本当に奥深くて楽しいものだから。

 

 

 

『韓国語文法 語尾・助詞辞典』書籍情報

出版社 ‏ : ‎ スリーエーネットワーク
発売日 ‏ : ‎ 2010年3月5日
著者:李姫子、李鍾禧

翻訳:五十嵐孔一、申悠琳
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本(ソフトカバー) ‏ : ‎ 792ページ
価格:5,060円(税込み)